テクニカル分析の基本となるローソク足。
ローソク足の基本と仕組み を見ていただいた方、
FXトレード経験者は知ってる方もいるかと思いますが…ローソク足にはヒゲがあります。
長いヒゲが出現した場合の「傾向とトレード手法」を知り、テクニカル分析を行いましょう。
ローソク足「長いヒゲ」の捉え方
ローソク足のヒゲは長かったり短かったり。
「長い」ということは、一時は大きく上昇(または下降)したが、
結局大きく反発して(戻って)終値を迎えた。と解釈できます。
大きく反発したということは「反発する力強い」
もしくは「上昇(下降)する力が弱まった」と考えることができる。
ローソク足の長いヒゲにはどんな傾向があるのか?
ローソク足の長いヒゲが出現した場合は、トレンドが転換する傾向があります。
まず④は飛ばして、画像の①を見てください。
①の長いヒゲ出現後はキッチリ反発しています。
ローソク足確定後にエントリーして、
値が飛んだところ辺りで利確しても、約40~50pips取れます。
②は、長いヒゲ出現後、下降の勢いがなくなり徐々に上昇しています。
③も長いヒゲの後に上昇に転じています。
④は失敗例です。
④は長いヒゲが出現したものの、その後すぐに大きく下降しています。
あくまで「傾向」であって、長いヒゲが出たら必ず転換するとは限りません。
なぜ④が失敗して、なぜ③の後は大きく動いたのか?
個人的に、一番信用できる「長いヒゲ」は、間違いなく③です。
これは結果論で言ってるわけではなく、理由があります。
私はいつも、谷(山)の反発後、反発した谷(山)を越えるか?を確認します。
もう一度画像を確認しながら読み進めてください。
①の場合
④と①の間で小さく反発しています。
その反発した波を越えた後に長いヒゲが出現しています。
この場合「反発した後、更に安値を更新した」ことになります。
これは「戻り売り」の傾向に似ていて、
安値を更新したから、まだ下降する力が強いかも?と予想できます。
戻り売りの参考記事↓
②の場合
②も同様です。
①の反発を越え、安値を更新したので、
「反発した後、更に安値を更新した」ことになります。
更に②の直前のローソク足は「上に長いヒゲ」が出現しています。
下降の流れに反発し、上昇したが、結局戻ってきた。
と考えられるため、まだ下降の力が強いかも。と予想できます。
③の場合
③は②の谷を超えずに、同じところ辺りで反発し、長いヒゲが出現しました。
「一時は前回の安値まで下がったが、安値を越えられず、大きく反発した」ことになり、
②の安値を更新しようとしたが「阻まれた」と解釈できます。
また、形は崩れていますが「ダブルボトム」のような形を形成しています。
②の安値を越えなかったから、③はその後大きく上昇しています。
「ダブルボトム」の解説はコチラ↓
④の場合
④ぐらいの「十字架」みたいな長いヒゲが出ると、
ついついエントリーしたくなりますが、まだ谷が一つもできていません。
④のローソク足の次が大きな陽線だったら買いの選択肢もありですが、
まだ谷が一度もできていない=「まだまだ下がりが強いかも」と予想できます。
しかも、画像の一番左の安値を一時更新しています。
安値を更新したとなると「まだ下がるかも」と予想するべきです。
それに加え、7,8つ前のローソク足で「毛抜き天井」が出ています。
色んな要素を見る限り、まだ転換と決めるには早い場面です。
十字架 の参考記事↓
毛抜き天井 の参考記事↓
相場を動かすのは、人の「感情」
下の記事にも記載していますが、相場を動かしているのは「人の感情」が関わっています。
市場価格が大きく動くほど「そろそろ転換するかも」という考えが強くなり、
それにより取引量も多くなり、トレンドが転換します。
ドル円が、1日で「5円」動くなんてことは、
為替介入など、よっぽどのことがない限りまずありえません。
1、2円動いた時「1日でこれ以上は動かないだろう」と多くの人が思うため、
その辺りで動きと反対の注文が多くなり、反発するのです。
ローソク足の「サイン」は出現した場所が大事
テクニカル分析、特にローソク足のサインは
「天井圏」で出たサインとレンジの「中間」で出たサインとでは
「強さ」(信頼性)が変わってきます。
④の場合、多くのトレーダーは「そろそろ底値かも」とは思っていません。
実際に下がり始めたばかりで、底値圏ではなく更に下がる可能性があるため
「長い下ヒゲ」の効果は全く発揮されていません。
①の場合「だいぶ下がったからそろそろ転換するかも」とい気持ちが強くなり、
一時大きく反発しています。
②は、更に下がり「そろそろ底値圏かも」「転換するかも」と考える人がさらに増え、
下降の勢いを無くし、徐々に上昇しています。
そして最後に③です。
③は②の安値を更新しなかったため「そろそろ転換するかも」という気持ちが
「ココが底値圏だ」と、ほぼ確信に変わったため、
多くのトレーダーから注文が入り、その後大きく上昇することになりました。
④は「底値圏ではないヒゲ」
①は「底値圏かもしれないヒゲ」
②は「①より更に底値圏かもしれないヒゲ」
③は「ほぼ底値圏と予想できるヒゲ」
このように、天井圏、底値圏でのサインは
「多くのトレーダーが注目するため、サインの信頼性が増す」のです。
まとめ
- 長いヒゲは「反発する力が強い」「推進力が弱まった」と解釈できる。
- ローソク足の「長いヒゲ」は「トレンド転換」のサイン。
- テクニカル分析、特にローソク足は「出現した場所」が大事。
- 天井圏、底値圏でのサイン出現は信頼性が増す。
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